東芝エレベータの取組み
東芝エレベータでは、BIMに関わる専門部署を立ち上げ、業界に先駆けて昇降機のBIMモデルをいち早く提供してきました。
また、全国の支社店にBIMで設計支援ができる担当者を配置し、本社や工場からBIMの高度かつ専門的な知識を有した
設計者を全国に派遣できる体制を整えています。
取組みの軌跡
2008年 | 社内外の注目が高まりBIM研究に着手 |
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2009年 | 業界に先駆けてBIM支援サービス運用開始/パーツ提供・提案書・仕様・施工前支援など |
2010年 | 社内4支社のBIM技術者育成(東京、関西、神奈川、中部) |
2011年 | BIM専門技術担当グループ発足 |
2012年 | BIM対応物件累積数が100件を越す/BIM昇降機のパーツダウンロードサービス開始 |
2015年 | CADシステムをAutoCADからRevitに完全移行 技量大会「テクニカルマスターズ」/計画設計部門(BIMフロントスキル)競技開始 |
2016年 | ゼネコンとのBIMモデルを活用した合意形成「BIMモデル合意」に対応 |
2017年 | 設計・施工BIM専任チーム発足 |
2018年 | 米Autodesk社とパートナーシップ締結 クラウド上で昇降機のBIMモデルを管理・運用するシステムを新開発 |
2019年 | 昇降機計画/設計支援用BIMアドインソフト「BIM昇降機計画ツール・BIM連携ツール」をリリース |
現在の主な活動
建築計画や基本設計向けにBIM部品を提供するとともに、実施設計、施工、および建設現場それぞれの段階で建設業と連携したBIMの手法を展開。BIM支援サービスを中心に、そのサービスを支える組織・教育システムづくりなどのBIM体制構築、また社内でのBIMソフトをプラットフォームとした3D化展開を主な活動としています。
BIM支援サービス
パーツダウンロードサービス
昇降機の設置計画を簡単に行えるBIMパーツを、会員向けホームページにて提供しています。
BIM設計支援サービス
お客さまからご要望いただいた仕様や建物条件に合わせた納まり検討を行い、BIMモデルでわかりやすくご提案しています。
BIM施工連携
お客さまのBIMモデルと連携して、昇降機鉄骨部材などの取り合いの調整を行い、施工品質の向上につなげています。
BIM体制構築
全国各支社店にBIM技術者を配置
全国でBIM案件の設計対応を行います。
BIM技術者教育
BIM技術向上へ向けた集合教育及び技量競技大会を行っております。
設計・施工BIM専任チームの設立
お客様と打合せを行い、ニーズに合わせた最適な提案を行います。
今後の展開
設計・施工BIM支援サービスの拡大
全ての業務プロセス(設計・製造・据付・改修・保守・リニューアル)と連携。
BIMモデルを一元管理し、お客様へより良いサービスの提供を目指します。
施工部門の3D活用
BIMの普及に応じて、お客さまとの連携をより拡大しています。
BIM教育
昇降機業界トップレベルの技量競技大会で、BIM技術を磨く。
国内外の関係会社や協力会社の代表が参加して昇降機に関するトップレベルの技術力などを競技大会形式で競い合う、技量競技会「テクニカルマスターズ」を毎年主催。BIM分野においても、毎年、計画設計部門(BIMフロントスキル)にて、研鑽を積むとともに、年々加速するBIM活用範囲への対応や高度な人材育成・スキルアップを図っています。
競技課題(2018年度)の例
見積仕様、建築図を提示した設計事務所へ、ニーズに沿った最適な昇降機を提案。設計プランの中に隠れる問題を解決する。
鉄骨構造モデルの提示、エスカレーター配 置変更、エレベーターピット深さ変更など、設計プラン変更の内容を把握し3DCAD(Revit)による3Dモデルと提案資料の作成を行う。
設計プラン変更に対する、総合的(安全・品質・コスト・施工・工程など)な提案と質疑に対する適正な説明を行う。