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第10回(2016年)
未来エレベーター
コンテスト

テーマ

IoTが変える! IoTで変わる!
10年後の建築とエレベーター

募集概要

今から10年後の2026年をイメージしながら、建築やエレベーター・エスカレーターをインターネットにつなげることによって可能になる機能・サービスを形にしてください。提案書には、IoTの導入によって建築やエレベーター・エスカレーターがどのように変わるのかも表現してください。

受賞作品紹介

最優秀賞

ひすとりっぷ ~あなたと歴史をつなぐモビリティ~

ひすとりっぷ ~あなたと歴史をつなぐモビリティ~

村松 佑紀さん(和歌山大学大学院)
大西 智佳さん(和歌山大学大学院)
佐藤 優美さん(和歌山大学大学院)
江里口 熙経さん(和歌山大学)
小幡 萌さん(和歌山大学)
大枝 柊斗さん(和歌山大学)
近藤 和樹さん(和歌山大学)
中尾 俊祐さん(和歌山大学)

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優秀賞

電梯(エレベーター)の解体

電梯(エレベーター)の解体

吉川 学志さん(首都大学東京大学院)

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審査員賞

もの縁マンション ~モノから生まれるヒトの縁~

もの縁マンション ~モノから生まれるヒトの縁~

川崎 光克さん(東京大学大学院)

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iMove

iMove

鹿野 桃佳さん(宇都宮大学大学院)
野原 康弘さん(宇都宮大学大学院)
三浦 彩さん(宇都宮大学)
水落 夏緒さん(宇都宮大学)

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MiRaIの健康エレベーター

MiRaIの健康エレベーター

片山 茜さん(筑波大学)
小又 暉広さん(筑波大学)
古川 真由さん(筑波大学)
飯野 雅貴さん(筑波大学)
友常 果歩さん(筑波大学)

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特別賞

ビジュアルエレベーター ~脈打つ都市へ~

ビジュアルエレベーター ~脈打つ都市へ~

土屋 京史さん(早稲田大学)

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応募資格

大学および大学院、高等専門学校、短期大学、専門学校の在学生。
複数人でチームとして参加する場合、チーム全員が応募対象の条件を満たすものとします。また、各種連絡は電子メールを通して行うため、代表者の方(チームで応募される場合には代表者等最低1名以上の参加者)は、東芝エレベータのWebサイトに接続できるネットワーク環境と、連絡可能な電子メールアドレスが必要となります。

審査員の注目ポイント

今村 創平 氏

今村 創平 氏

建築家、千葉工業大学創造工学部建築学科准教授、アトリエ・イマム主宰

エレベーターは、もっと便利に、もっと快適になってよいのではないでしょうか。従来のエレベーターは、上下移動するだけの、飾り気のない箱です。ですが、新しい技術などを付加することによって、これまでにはない移動空間をつくることができないでしょうか。 そして、ただIT技術で情報が得られるといっただけでは物足りません。10年後のエレベーターは、IoT技術によって実現された、楽しい空間であってほしいと、建築家としては期待します。過度のサービスは都市生活におけるストレスを増すだけです。とはいえ、「問題がない」環境ではなく、人々の感性を刺激するような、そうしたエレベーターの提案を楽しみにしています。

IMAMURA Souhei●建築家。千葉工業大学創造工学部建築学科准教授。1966年東京生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。AAスクール(ロンドン)、長谷川逸子・建築計画工房(株)を経て2002年(有)アトリエ・イマム一級建築士事務所設立。ブリティッシュ・コロンビア大学大学院兼任教授を経て現職。東京大学大学院、芝浦工業大学大学院などにて非常勤講師を務める。主な建築作品に「オーストラリア・ハウス」「神宮前の住宅」、「大井町の集合住宅」。著書は『現代都市理論講義』(オーム社、2013)、『日本インテリアデザイン史』(共著、オーム社、2013)など。訳書として『20世紀建築の発明』(鹿島出版会、2012)。

谷口 守 氏

谷口 守 氏

筑波大学システム情報系社会工学域教授

エレベーターの扉が閉まると、そこは閉じられた空間でした。言い換えると、それはハコとしてのモノでした。しかし、「モノのインターネット化」と呼ばれるIoTが進むことで、エレベーターが今までとはまったく違う何かに変わっていくことは間違いありません。IoTが進むと、そこがどうなっているか(利用状況から温度や動きに至るまで)を遠隔地でも把握できるだけでなく、場合によっては外からのコントロールも可能となります。また、同時に生み出される莫大な情報(ビックデータ)がさまざまな新たな価値と可能性を生み出します。
今回の審査では、これらの諸変革を活かした皆さんのクリエイティブな発想が、今までのモノとしてのエレベーターの既成概念をどのように打ち破るかを楽しみにしています。また、それが単体の建物のみならず、都市や社会といった広がりのなかで我々がこれから目指すべきことが、どう実現できそうかということの表現も大切なポイントとして注目しています。

TANIGUCHI Mamoru●1961年生まれ。京都大学大学院工学研究科博士後期課程 単位修得退学。工学博士。京都大学工学部助手、カリフォルニア大学客員研究員、岡山大学環境理工学部教授などを経て、2009年より現職。
IFHP(International Federation for Housing and Planning)評議員、日本都市計画学会 理事、国土交通省 社会資本整備審議会 専門委員、環境省 中央環境審議会 専門委員、つくば市 公共空間活用検討委員会 委員長などを歴任。著書に『入門 都市計画』(森北出版)などがある。

KIKI 氏

KIKI 氏

モデル

エレベーター、エスカレーターは移動手段のひとつですが、長い歴史のなかでさまざまな進化をしてきました。地上50階以上のフロアへ、耳鳴りもなく瞬時に移動できてしまう。かごそのものがアート作品であるかのような瀟洒(しょうしゃ)な内装をしている。センサーで人の動きを察知して、省エネルギーで動かす。今では当たり前の技術も、以前は簡単に予測できたものではなかったでしょう。
過去から未来へ視点を移してみて、今から10年後に、私たちはどのようなエレベーターを使っているでしょうか。今回のテーマである「IoT」は、その概念自体がものすごいスピードで進歩しているところで、エレベーターにも革新的な進化をもたらすでしょう。例えば、ショッピングモールでエレベーターに乗ると、自分好みの物を扱うフロアへ自動的に導いてくれる。そんな夢のようなことが、未来では当たり前になっているかもしれません。空間の移動だけではない、IoTの技術で、日常がさらに楽しくなるアイデアを期待しています。

KIKI●東京都出身。武蔵野美術大学造形学部建築学科卒。 雑誌をはじめ広告、TV出演、連載の執筆、近年では自身の写真展「PRISMA」シリーズを発表。また、芸術祭に作家として参加するなど活躍の幅を広げている。NTV『ゆっくり私時間 ~my weekend house~』レギュラー出演中。 著書に『山が大好きになる練習帖』(雷鳥社)、『美しい山を旅して』(平凡社)、スタイルブック『KIKI LOVE FASHION』(宝島社)など多数。

桑津 浩太郎氏

桑津 浩太郎氏

株式会社野村総合研究所 コンサルティング事業本部 ICT・メディア産業コンサルティング本部 部長

IoTが注目を集めるずっと以前から、エレベーターは遠隔での運用管理や機器状態の把握を、ネットワークを介して実現してきました。その意味で、利用者の目に触れないところでIoTはエレベーターとともにあったと思います。
ヒトやモノ、建物の多くがIoTでつながる時代になった今、エレベーターの陰にあったIoTは、新たな形、役割でエレベーターを我々とつなげて、より快適、エコで安心・安全な形にしていくのか。皆様からの新たな視点、着想に期待しています。

UWAZU Kotaro●京都大学工学部数理工学科卒業。専門は情報通信、ソリューション分野における事業戦略、マーケティング戦略支援で、特に光通信、無線、ネットワーク管理などのインフラ領域を主に手がけてきた。主な著書は『2030年のIoT』『IT市場ナビゲーター これから情報・通信市場で何が起こるのか』で、執筆論文も多数。

藤田 善昭

藤田 善昭

東芝エレベータ株式会社 常務 統括技師長

少子高齢化や環境問題など、日本が抱えているさまざまな課題を解決する手段のひとつとして、近年、IoTが注目されており、都市や建築もIoTの普及で大きく変わるのではないかと考えられています。機器・デバイスから社会インフラまで、幅広い事業領域で実績・ノウハウを持つ東芝グループでも、現在、グループ企業が一丸となって、IoTの活用による社会的課題の解決に取り組んでいるところです。
建築やエレベーター・エスカレーターをインターネットにつなげると、どのような機能・サービスが可能になり、どんな課題を解決できるのか──今回はこうした問題意識を背景にして、IoTの導入で可能になる、建築やエレベーター・エスカレーターの未来像に関するアイデアを募集します。
今年で、東芝が昇降機事業を開始してから50年目を迎えます。そして、この未来エレベーターコンテストも10回目という節目を迎えます。皆様からの豊かで斬新なアイデアをお待ちしています。奇抜なアイデアも大歓迎です!

FUJITA Yoshiaki●1959年生まれ。東京大学工学部卒業。
東芝エレベータ株式会社 技術本部開発部長、エレベーター担当技師長、技術本部長を経て、現在に至る。