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VR教育

VR開発ヒストリー

経営企画部 スペシャリスト
石山 直樹

(以下の内容は本インタビュー動画を書き起こしたものです。)

VR教育は普段どこで行っていますか?

VRの教育は、まとめて新入社員に対する教育をできた方がいいというところから東芝の府中事業所にあるフィールド研修センターの方で教育するようにしています。

VR教育コンテンツを開発にあたって注力した点はどこですか?

他社に先駆けて正式にVR教育を取り入れましたが、普段自分たちが開発しているエレベーター製品をバーチャル空間で再現するというのは非常に容易にできることだと思います。しかし「据付」という領域になると、外部の要因、建築の建物全体の表現が必要になってきます。どうしても身体全身を動かす作業になってきますので、動作の範囲も大きくなってきます。自社製品のみの中では収まらず、現場の雰囲気全体を再現する必要がありましたので、そういったところを網羅するリアルな空間づくりに注力しました。

VR教育コンテンツの開発にあたって苦労した点や改良を重ねた点はどこですか?

構想のところは2017年から始めましたが、当時VRというものが世に出始めたばかりでした。使ったことがある・体験したことがあるという人間が誰もいませんでしたので、手探りで始めたのが一番苦労した点になります。
例えば物を取るという動作をするにしても、どうやって取ったらいいんだろう、どういう風な操作をすればいいのかわからないなどといった不明点がありましたので、直感的に取れるようにちょっとリモコンのスイッチを変更したりとか、細かいところを改善をしていきました。

VRという体験がもたらす効果とは?

入ってみると、実際に視界が全部バーチャルの空間だけで埋め尽くされ、自分がそこにいる印象が非常に強くなります。私自身も、工事現場で自分でエレベーターを据付という仕事をしておりましたので、本当にその雰囲気に寸分違わず、あの現場の中に入っている感覚になります。
通常は何も知らずに工事現場には入ることができませんが、バーチャルの空間で体験することによって、事前に現場に行ったような経験ができます。建築現場での作業は、手順や作業方法を間違えると怪我の可能性があります。本来であれば自分が怪我をしたり痛みを伴わないと何が危険なのかわからない。
それをバーチャルの世界であれば、実際に怪我をせずに危険を体験することが出来ますので、身近な自分の体験事として自分の中に刻まれます。そういった点が、VRがもたらす効果だと思います。

選択肢を選びながら進める「テストモード」について

コンテンツの中には作業の選択問題を解きながら進めるモードがあります。エレベーターを据え付ける際に、この部分には何ミリの金具をつけないといけないという細かいルールがあるのですが、そのルールをしっかりと覚えているかどうか試すモードです。物を持つときに、両手で持つか、片手で持つかのような選択肢があって、誤った持ち方をすると怪我に繋がるという注意書きが出て来て、正しい持ち方をすれば安全に作業が進む。というような進め方ができます。「自分が正しい選択を取れるかどうか」という点で未経験の方が体験する場合でも使えますし、ある程度経験した方も、「自分の作業が合っていたか」という点を確かめることが出来ます。これをきっかけに「危ないこともあるかもしれない。間違えないようにしよう」という意識付けになればと思っています。

VR教育における今後の展望を教えてください

今後の展望としては、バーチャル世界の中に複数人が同時に入るメタバースの実現ができたらと思っています。今はゴーグルをつけた方はその空間に1人だけいてその作業を体験する形ですが、共同作業者が同じ空間にいることによって、その方との合図やコミュニケーションのやり取りも学べるようにすれば、例えば東京支社にいる作業員が、関西支社にいる教育者のもとで作業する、遠くにいる人とも繋がりが持ててその人のノウハウを学ぶことができる。ということが実現できます。
やはりVRは、バーチャルで何でも体験ができるという点で、無限な可能性が広がってると思います。

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