“あなたの笑顔は誰のため?”笑うコツと幸せの秘訣に迫ります。

口角を上げる練習。口角に付いている糸を上に引っ張り上げるイメージで、左右それぞれ行います。

まずは、口角を上げて表情を作りましょう。

具体的な方法を教えてもらえますか?

口角を上げると、ほっぺたが盛り上がりますよね。そうすると、こめかみと口角を結ぶ大頬骨筋と目の周りの眼輪筋が収縮した状態になります。このとき、脳がこの表情に見合った感情を探しに行って、「これは笑っている」、「だから、楽しいんだ」と錯覚するんです。笑っているような表情を先に作ることで、脳が笑っていると思い込んでしまう。この状態で、お腹から「ハッハッハー」と声を出します。酸素を吸って二酸化炭素をしっかり出し切ります。よく笑っているようでも目が笑ってないという人などは、口を横一文字に伸ばしているだけで、口角は上がっていません。ですので、口角を上げて行うのが大切です。これを、例えば掃除をしながら、シャワーを浴びながら、手を洗いながら、などでいいので、いつでも気付いたら行うようにしてみてください。

掃除機をかけながら(左)、手を洗いながら(右)など日頃の生活で実践できる“◯◯しながら”の笑いヨガ。

ハッハッハーと腹式呼吸で二酸化炭素を出し切ります。

それなら無理に笑う感じではないので、できそうな気がします。

そうなんです。それであれば、理論的思考の方でもやりやすいと思います。感情で笑うとか、楽しいから参加するとかではなく、無理のない軽い運動感覚でやってみると、意外とすっとできたりします。また、公園などで笑いヨガをするのが最初は恥ずかしくてなかなかできないという人もいます。私も最初はそうでしたが、今では笑い声はまるでBGMのよう。周りから変に思われようと全く気にもなりません。インド発祥のラフターヨガの掛け声は「ホッホッハハハ」と「Very good, very good, yeah!!」で、これを大阪では「ええやん、ええやん、イエーイ!」と言っています。大阪城公園では外国人観光客の方が興味津々に寄って来られるので、「Where are you from?」と聞いては、その国の言葉でやって見せると、皆さん面白がって一緒にやられたり。なので、そんな遊びのノリで面白がりながらやってみるんです。それが結果として、顔の運動にもなり、複式呼吸で声を出してたくさん酸素を吸うので有酸素運動になります。大きい声を出すとストレス発散にもなりますから、怒りの感情が湧いたときなどに、アンガーマネジメントの一つとして大声で「ハッハッハー」と笑ってみるのもいいですよね。

「アロー」と言いながら天を仰ぎ、手を下ろしながら「ハー」と息を吐き切る、その名も「アロハ」ヨガ。

気を付けることや注意点があれば教えてください。

まずはやってみて、大事なことは続けることです。週1回教室に通うだけというのは、サークルのように仲間に会えて楽しいかもしれませんが、笑いヨガの効果を得るには、忙しい日常の中でも、何かやりながらでいいので、毎日15分ほどは行ってほしいです。また、くれぐれもご認識いただきたいのが、病気が治るということをうたっているものではありません。私は「動く瞑想」と言っていますが、笑いヨガを続けるうちに、体から心にアプローチしていき、心が軽くなることでさまざまなことに作用するという感じです。病は気からと言うように、少しでも心が軽くなることで何かしら、心や体にいい変化があるといいなと思います。

手に持ったコップを右から左、左から右に移して混ぜ、最後に飲み干す「ミルクシェイク」ヨガは、脇が伸びているのを意識しながら、
「ハッハッハー」と笑いながら行います。

「笑顔の発信者になる」。これが私の座右の銘です。

上田さんのこれからの目標は?

私はパニック障害やうつ病で通院していましたが、自分でもどうにかしようと、いろんなことにトライして、最終的に笑いヨガと出合いました。その間、表情筋セラピストやヨガのインストラクターなど、さまざまな技術を体得したこともあり、これからはそれらも生かしながらシニアの方々が健康で幸せな人生を送るお手伝いがしたいと思っています。体をほぐすことで心がほぐれ、そして笑う楽しさを知らない人にその喜びを伝えたい。笑いヨガ講師になりたい人のサポートも行いますが、基本的には笑いヨガを自分の健康管理のために一人ひとりが習得することが大事だと思います。そのためにも、いつも「ハッハッハー」と笑いで皆さんを元気付けられる“シニアの星”、“イケてるおばちゃん”でありたいなと(笑)。「あなたの笑顔は誰のため?」。私が笑わないと、まわりを喜ばせることはできませんからね。

Dr.カタリアが語る、幸せの秘訣とは? ラフターヨガ創始者

毎日15~20分、続けることが大事です。

私がインドで30年前に始めたとき、まさかこれが120か国以上に広がるとは思ってもいませんでした。世の中にネガティブなことが蔓延する環境下で、ポジティブに生きようとするのは簡単ではありません。だから、ラフターヨガ(笑いヨガ)を体得して、ネガティブをはねのける幸せパワーを身に付けてほしい。そのためには、毎日15~20分笑うことが大切です。笑うときは少し上向きで、長く深く息を吐き出すのがコツです。心肺機能や循環器系、血流に良い作用があります。そして、やってみようと思ったら、すぐやるのがおすすめです。準備してからとか、特に日本の方の場合は完璧にやろうとしがちですが、とにかくまずやってみる。完璧なものも最初は未完成なものです。なので、やりながら学んでいけばいいのです。

笑いヨガの主な効果

  • 深い呼吸で、体に酸素をしっかり取り込めます。

    呼吸が浅いと頭痛や肩こり、だるさなどの不調の原因にも。

  • 血流がよくなり免疫力が高まり新陳代謝も高まります。

    血行促進により免疫細胞やリンパに作用し、体の老廃物も排出。

  • 自律神経のバランスが整います。

    自律神経の乱れは、倦怠感や睡眠障害などの原因にも。

  • 呼吸運動により横隔膜が鍛えられます。

    腹式呼吸が横隔膜を鍛え、酸素を取り込む効率がアップします。

  • ストレス軽減にも役立ちます。

    大声で笑うことでストレス発散にもなります。

今回ご紹介した笑いヨガは、「笑いの効能」を体感するための一例です。笑いヨガ以外にも、人との会話やコミュニケーションを楽しんだり、面白い番組や動画を見たり、劇場に足を運んでみたり。日常生活に意識的に「笑い」を取り入れる方法はさまざまです。ご自身に合った方法を組み合わせて無理なく継続することで、よく笑い、「福」を呼び寄せてみてはいかがでしょうか。

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