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ニュースリリース

2003-11-26

エレベーターを1日でリニューアルする「1day制御リニューアル」の開発について
従来工期比 80%の日数短縮を実現

エレベーター 安全 安心 改修・リニューアル 新商品/新機能

 当社(社長:西岡浩史、本社:東京都品川区)は、市場ニーズの高い短工期のエレベーターリニューアルに対応するため、エレベーターの制御システムおよびモーター、ドア制御システムを1日でリニューアルする「1day制御リニューアル」を開発しました。

【1.背景と狙い】
 近年、テナントビルやマンションなど建物の適切な資産維持、管理の必要性が求められている中では、計画的なリニューアルや修繕工事が大きく注目されており、昇降機設備においても資産価値の向上や省エネルギーの観点からエレベーターリニューアルの要望が益々高まっています。 エレベーターリニューアルの方式は、全撤去、準撤去(レール、釣り合いおもり等は既存品を使用)、制御(かご、レール、釣り合いおもり、ホール等は既存品を使用)の大きく3種類に分類されますが、この中でもエレベーターの停止時間が短く、最も低コストな制御リニューアルはお客さまの要望が高いリニューアル方式です。

 この制御リニューアルは、制御装置を主体に制御システム、モーター、ドア制御システムを交換することで、最新のインバーター制御によりエレベーターを運行、走行性能の改善と安全性向上を図ります。従来の工法では、この作業におよそ5日間の時間を費やしていましたが、今回新開発した「1day制御リニューアル」では、設置機器や実工程の見直しなどを図り既存機器を活用することで工数を削減、24時間でリニューアル作業を完了することが可能となりました。

 当社は1966年に(株)東芝で昇降機事業を開始以来、これまでに全国で約10万台のエレベーターを設置してまいりました。創業期は新興メーカーであったため設置台数の推移は微増でしたが、その後、1970年代以後のビル建設の高層化に伴い、当社は高速化、マイコン化を中心に研究・開発拠点である府中工場において高性能化に取り組み、当時東洋一の建物高さ(239m)を誇った「サンシャイン60」におけるエレベーターの約9割にあたる61台を受注、これを契機に設置台数を急速に伸張させてきました。

 このような背景から、当社製エレベーターについては設置後20年以上を経過している物件に加えて、今後は少なくとも毎年約2,500台規模でリニューアルの必要性が増加する見込みです。当社は昨年10月よりリニューアル事業部を新設し、本格化するリニューアル需要に対応する事業体制を整えてまいりました。引き続き、新たな工法を積極的に開発していくとともに、リニューアル事業をより一層強化してまいります。

【2.1day制御リニューアルの主な特長】

  1. 制御方式をVVVFインバーター制御方式(*1)に変更するので、振動が抑制され乗り心地が向上します。また、これにより着床性能も向上しエレベーターとホールの段差を低減します。
  2. 従来工期である5日間を80%短縮し、1日で制御リニューアルすることが出来ます。
  3. 地震時にはエレベーターかご内の案内表示灯が点灯、最寄階に停止してドアが開くなど、エレベーターにおける安全対策にも有効です。
  4. エレベーターの走行がスムーズになり、運行時間が短縮出来ます。効率的な運行による省エネルギー効果は、当社交流2段制御比で約70%の消費電力を低減します。
  5. かごや巻上機減速機など既存のエレベーター機器を最大限そのまま活用するので、準撤去リニューアルと比較した場合(当社比)、廃棄物量を75%削減することが出来ます。

*1:電圧と周波数を同時に制御して、適正なトルクコントロールを行い、常に最適な走行を確保する制御方式です。

本資料についてのお問い合わせ先:

東芝エレベータ株式会社 広報室TEL 044(331)7001

お客様からのお問い合わせ先:

リニューアル事業部TEL 044(331)7031