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計画中の新・商業施設、
館内での事故発生を抑えたい

安心・安全なエスカレーターを実現!
けがリスク低減のカギは“柔らか素材”

設計事務所T社 設計開発部

新設される商業施設の設計を担当することになったT社。設計にあたって、近隣の商業施設を視察して設備や導線等の改善すべき点を洗い出し、情報収集を進めていた。

課題

新設される商業施設で事故リスクを抑えるため、安全性の高い設備商材を取り入れたい

この件を担当する設計開発部のS氏は、複数の商業施設で起こった過去のトラブル・事故・事例について調べていました。今回オープンする商業施設を運営する施主からは、利用客にとっての高い安全性、快適性を確保したいという要望を強く受けていました。そのためT社としては、館内の設備などに関し、できるだけ事故のリスクを抑えられるような商材を設計に取り入れる必要があると考えていたのです。

他施設で発生しているエスカレーターの転倒、挟まれ事故を防げる商材を探している

さまざまな資料を閲覧する中で、S氏はエスカレーターでの事故情報に着目しました。利用者が乗車時につまずきバランスを崩して転倒し、踏段の先端部に足や頭をぶつけてけがをしたというケースが多いことに気付きました。また、踏段と踏段の間につま先を挟まれた事例や女性のパンプスのヒールが踏段の溝にはまり抜けなくなった事例が多々発生していることが分かりました。

S氏はこのような事故を未然に防ぐべく、安全機能に長けたエスカレーター商材がないかと情報収集を始めました。

課題のポイント

  • 新設される商業施設で事故リスクを抑えるため、安全性の高い設備商材を取り入れたい

  • 他施設で発生しているエスカレーターの転倒、挟まれ事故を防げるような商材を探している

解決

解決のポイント

  • 踏段先端部に緩衝素材が使われた「TGシリーズ」なら転倒時のけがを軽減できる

  • 利用時の高い安全性・快適性を実現する機能が揃っている

踏段先端部に緩衝素材が使われた「TGシリーズ」なら転倒時のけがを軽減できる

ある時S氏は、知り合いのゼネコン担当者から「先日訪れた商業ビルに設置されていたエスカレーターは、安全性が高いと評判らしい」との情報を得ました。詳しく話を聞くと、該当機種は東芝エレベータの「TGシリーズ」で、特許を取得した特別な素材が安全性のカギとなっているとのこと。S氏はこれに強い関心を持ち、すぐに同社に問い合わせました。

このエスカレーター「TGシリーズ」では、各踏段の先端部に開発された適度な柔軟性のある緩衝素材が使われていることが分かりました。エスカレーターの踏段の“へり”は、つまずきや転倒によるけがの原因となりやすい部分。ここに柔らかさを持たせることで、足や頭をぶつけてしまった時の衝撃を和らげることが出来るといいます。同社の研究によれば、従来の踏段と比較して、転倒時に軽度の頭部損傷が発生する確率を約50%も低減出来るというデータがあるとのことでした。

緩衝素材を踏段先端部に採用することにより従来の踏段とくらべ軽度の頭部損傷が発生する確率が約50%低減します

インジュリー・リスク曲線

利用者の頭部が踏段先端部に衝突した場合を想定し、頭部障害基準値HIC※1を弊社独自の方法により実際に測定。インジュリー・リスク曲線※2を用いた結果。

※1 HIC:Head Injury Criterion 衝突加速度から算出し、頭部の障害の程度を示す基準値。頭部を模擬した被試験体の落下試験により算出が可能。主に自動車業界で用いられている。

※2 インジュリー・リスク曲線:HICとケガ発生の確率を関係付ける曲線

温度、衝突角度、落下距離や経年変化などにより衝突効果に差が生じる場合があります。

実際にこの緩衝素材のサンプルを触らせてもらったS氏は、手でも簡単に曲げられるほどしなやかな触感に驚きました。

「これなら怪我の軽減だけでなく、女性のパンプスのヒールがはまる、削れるといったトラブルもなくなり、安全面を向上できると感じました」(S氏)

利用時の高い安全性・快適性を実現する機能が揃っている

また今回、東芝エレベータのエスカレーターには、緊急時の停止を緩やかに行うことで転倒を防ぐ「緩停止」や、衣服の引っかかりを防ぐために踏段側板部のビスをなくした「スマートデッキ構造」など、高い安全性・快適性を実現できる機能が充実していることも分かりました。

S氏の強い推奨により、T社では今回の設計に「TGシリーズ」を採用する方針を固めました。そして施主やゼネコン関係者にも相談したところ、その安全面への配慮に納得してもらえ、満場一致で採用の承諾を得ることができました。

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