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ニュースリリース

2007-02-20

社外広報誌『FUTURE DESIGN』の発行について(川崎をインタフェースする新しい街路空間のデザインを構想)
広域災害発生時や故障発生時の迅速な復旧対応を支援

 当社(社長:下野政之、本社:東京都品川区)は、「エレベーターの新たな可能性」と「安全・快適なエレベーターのあり方」をコンセプトとする社外広報誌『FUTURE DESIGN』 (2007年1月31日発行号)において、2027年における武蔵小杉周辺および川崎市の交通システムを提案する「カワサキ・インターループ2027」を当社独自にデザイン構想しました。

インターループ・イメージ図

インターループ・イメージ図

 当社の社外広報誌『FUTURE DESIGN』では、エレベーター・エスカレーターを単なる移動手段ではなく交通機関のひとつと位置づけ、エレベーターの新たな可能性を探っています。今回の川崎特集号では、横須賀線の新駅開業が予定されており、超高層マンションが多数建築中の武蔵小杉周辺を中心に20年後(2027年)の川崎のデザイン構想をとりまとめました。

 この度、当社がデザイン構想した「カワサキ・インターループ2027」は、徒歩や自転車といった個人単位での移動手段を対象とした空中回廊にて駅周辺の主要機関を結び、駅周辺エリアの交通を改善する「ループ」と、登戸・武蔵溝ノ口・武蔵小杉・川崎の4つの拠点エリア周辺に配置した「ループ」を、多摩川河川敷沿いに続く「アクシス(*1)」によって繋ぐ「インターループ」により、市内の別の拠点エリアとの接続を実現する移動手段です。この空中回廊「ループ」が実現すれば、「コモンズ(共有地)としての人間中心の街路」として、武蔵小杉周辺エリア全体の求心性を強め、異なる世代や住民間の交流を促すことが可能になります。
*1:河川敷に設置されているサイクリングロードを原型とする自然をゆったりと楽しめるスペースおよび移動手段

 社外広報誌につきましては、送付を希望される方(*2)に無料配布しますので、東芝エレベータ株式会社 広報室(03−5423−3332)まで問い合わせ下さい。
*2:社外広報誌は、数量に限りがあります。

【デザイン構想の背景】
 東京と横浜の間に位置する川崎市は、人口約130万人を擁する政令指定都市であり、京浜工業地帯の中では有数の重化学工業エリア・研究開発拠点や環境技術の集積する産業都市としての側面も持っています。また、当社の母体である株式会社東芝は、1908年に川崎駅前に工場を設置するなど川崎市とは非常に深いつながりがあります。しかしながら、羽田空港に隣接する臨海部の産業都市としての側面は川崎市が持つ多様な表情の一部で、一方、ハイテク産業が立地するJR南武線沿線、それと直行するように走る私鉄路線エリアは都心へ通勤する人々のベッドタウン地域であり、内陸部には名物の梨が栽培されている風景もいまだに点在しています。
 こうした川崎市の地形は、多摩川に沿って北西から南東へ細長く伸びており、市域内を支える交通手段は、市内を横断する交通の利便に較べてあまり発達しておらず、各路線をつなぐ役割を果たしているのはJR南武線だけの状況で、自動車道路も市内を縦貫する幹線道路は府中街道など少数に限られ、車線が少ないこともあって恒常的に混在しているのが実情となっています。
 この度、本誌がデザイン構想した「カワサキ・インターループ2027」は、都市内の交通を再編成(リ・デザイン)することで、川崎市が都市全体の統一性をもち、一層市民の交流や協働が促進されることを目指しています。

【デザイン構想の特長】
1. コモンズ(共有地)としての人間中心の街路
 多摩川に沿って続く約20kmのアクシス(以前河川敷に設置されていたサイクリングロードを原型とする)と登戸・武蔵小杉・武蔵溝ノ口・川崎の拠点エリアに設置されたエリア内主要施設を網羅する半径1〜1.5km程度の空中回廊「ループ」により構成し、徒歩や自転車といった個人単位でのシームレスな移動を実現します。

2. 多摩川沿いのゆったりとした移動と生活空間 
 多摩川沿いのゆったりとした水辺の環境を活用し、従来の電車や自動車のような既存の交通とは違った、川沿いをゆっくり移動する人間本位の新しい経路をデザインしています。

3. 様々な世代の多様な人々の交流や触発を促進する「インタフェース」的な空間を創出
 「インタフェース」という言葉をキーワードに設定し、武蔵小杉でいえば、高層の新街区の住民と低層の既存住宅地の住民、鉄道の高架や自動車道路で分断されがちな風景をつなぐこと。あるいは、武蔵小杉から武蔵溝ノ口、登戸へ、もしくは川崎駅周辺といった、市内の別の拠点エリア同士をつなぐこと。そのために、従来の鉄道や道路とは異なるインタフェース的な交通システムをデザインしています。

4. 住民と自治体が共同で管理する「共道」という考え方
 空中回路「ループ」を建設する際は、市民や地元企業の積極的な関与を前提とすることで、市民事業的なビジネスモデルの構築を模索しています。資金調達から完成後の運営にいたるまで、市民との協働によるいくつかのソーシャルビジネス(地域の課題や要望を解決する事業で、多くは社会性や公益性を持つ)の事業化を想定しています。

【紙面構成】

特集扉
P2〜3
  • 過去と現在までの川崎市
  • 川崎市の歴史と現在の市勢概要
P4〜5
  • 2027年における川崎市の主要交通機関
  • 横須賀線武蔵小杉駅・川崎縦貫鉄道などを盛り込んだ2027年における川崎市交通図
P6〜9
(両観音)
  • 「カワサキ・インターループ2027」および「インターループ」をキャラクターによるシナリオ仕立てで解説
P10〜11
  • 行政の視点から:
     鈴木賢二氏(川崎市総合企画局自治政策部主幹)
     田村 豊氏(川崎市経済局産業振興部商業観光課課長)
  • 交通の視点から:
     太田勝敏氏(東洋大学 国際地域学部国際地域学科 教授)
  • 経済の視点から:
     市川豊英氏(日本政策投資銀行 地域企画部(首都圏企画室)調査役)

【デザイン構想の特長】
大枝奈美氏((有)アトリエウェイブ代表・コミュニティファシリテーター)
馬場正尊氏(建築家)
渡辺保史氏(プランニングディレクター)
福島慶介氏(CGデザイナー)

【媒体概要】

媒体名 FUTURE DESIGN
発行回数/部数 年4回発行(1月/4月/7月/10月) / 約3万2000部
発行形式 A4版20ページ(オールカラー)
媒体コンセプト 「エレベーターの新たな可能性」と「安全・快適なエレベーターの在り方」をコンセプトに、最先端のエレベーター技術や「エレベーターの未来形」、安全・快適なエレベーターを支えるメンテナンステクノロジーや万一の事故を防止し、事故に備えるためのリスクコミュニケーションをテーマに編集しています。
主要配布先 ゼネコン/建築設計事務所/マンション管理組合/大学/官公庁/マスメディア/図書館/各種団体など
URL https://www.toshiba-elevator.co.jp/elv/pr/futuredesign/

【写真・イラスト】

イラスト:断面図

写真+計画図

本資料についてのお問い合わせ先:

東芝エレベータ株式会社 広報室TEL 044(331)7001