川崎市産業振興会館[空調/LED照明他建物設備]
補助金活用ESCO事業 神奈川県川崎市幸区堀川町
受電電力を監視して熱源機にデマンド制御を実施するなど、
職員や利用者の快適性を維持しながら効率よく省エネルギーを強化。
川崎市地域経済の活性化に寄与。
川崎市産業振興会館は公益財団法人川崎市産業振興財団と京急サービス株式会社の共同企業体が指定管理者として運営。中小企業の新事業展開や育成支援をはじめ、企業交流のサポート、技術・経営情報の提供など地域経済の活性化を目的にさまざまな取り組みをしている。館内は、オフィス空間に加え500人規模の講演会や研修会が行える多目的ホールや企画展示場、会議室、研修室などを完備。市内企業と顔の見えるネットワークを活かして、地域産業の振興推進の拠点として幅広く利用されています。
オフィス・商業施設
インフラの老朽化が急速に進展する中、公共施設の長寿命化を図る川崎市のビジョンを反映。
仕様
構造 |
地上13階・地下1階/鉄骨鉄筋コンクリート造/延べ面積10,094.9㎡ |
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工事期間 |
2019年8月~2020年2月 |
背景
川崎市では、かねてより川崎市地球温暖化対策推進基本計画を策定し、CO2削減に向けた取り組みを実行中。また、社会経済状況が大きく変化する中、資産マネジメントの観点から公共施設の長寿命化等を推進。両方の取り組みを同時に推進するため、ESCO事業によって最適な設備と運用改善手法の導入を図り、地球温暖化対策およびライフサイクルコスト削減を図っていた。
課題
川崎市産業振興会館の建物は竣工後30年が経過し、多くの設備機器に老朽化による更新時期が到来。施設利用者の安全安心の確保とともに、設備機器の更新には民間のノウハウや技術的能力を活用して「施設の長寿命化」と「環境負荷・光熱水費の低減」の実現が必要となっていた。
ご提案
補助金提案
環境省の執行団体が公募する補助金の活用を支援。地球温暖化対策の推進に貢献する地方公共団体の事業として採択。
省エネ提案
熱源機器を高効率の空冷ヒートポンプチラーへ更新、空調ポンプのインバーター化、空調機のインバーター化、パッケージエアコンの高効率機への更新、LED照明へ2,519台更新、中央監視装置の改造(デマンド監視制御含む)など。また、受変電設備に高効率変圧器を導入して電力使用量の低減をご提案。
設備・運用提案
東芝エレベータがESCO事業全体を提案し、空調設備は東芝キヤリア、照明設備は東芝ライテックなどが担当。
実施内容
地球温暖化対策を推進する省エネ手法。
熱源設備・空調設備の更新
熱源設備をガス吸収式冷温水機から部分負荷COPの高い電気式空冷ヒートポンプチラーに更新。省エネ性の高い大温度差仕様のエアハンドリングユニット(AHU)、ファンコイルユニットの導入でポンプの搬送動力低減を、そしてAHUにインバーターとセンサーを設置して室温制御およびCO2濃度制御によって運転効率化を促進する。またパッケージエアコンを空冷式の高効率機に更新。
電気温水器の更新
蒸気ボイラーを使用していたが、空調加湿は気化式に変更して給湯は電気温水器を採用することで省エネを図る。
LED照明化
館内や多目的ホールの舞台照明装置などもLED照明に更新。
中央監視装置の改造(デマンド監視装置含む)
インターネット利用によるエネルギー監視など、遠隔管理による監視業務の効率化および省力化を実現。
モジュラーチラー
エアハンドリングユニット
ファンコイルユニット
空調室外機
電気温水器
低損失変圧器
中央監視装置
LED照明
導入効果
主なエネルギー改修成果(計画値)
熱源システムと照明に高効率の省エネ設備を導入。
課題解決に直結する提案によって、高レベルのエネルギー削減率を達成。