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明石土山駅前スカイハイツ 兵庫県明石市

山陽本線土山駅から徒歩数分の明石土山駅前スカイハイツは、4棟651戸からなる大規模マンション。2008年から10年にかけての大規模修繕工事の一環として、エレベーターもすべて準撤去リニューアルで一新した。

  • エレベーター

  • マンション

  • ロープ式

  • 住宅用

  • 準撤去

明石土山駅前スカイハイツ

仕様

物件名

明石土山駅前スカイハイツ

住所

兵庫県明石市二見町西二見2014-15

概要

JR山陽本線土山駅から歩いて数分のところにある。A棟とC棟が1983年竣工で14階建て、B棟が88年竣工で7階建てで、D棟が89年竣工で13階建ての大規模マンションだ。

住人の「万が一」を考える

 山陽本線土山駅からほど近い明石土山駅前スカイハイツは、A~D棟の4棟が立ち並ぶ大型のマンションです。A・C棟は共に1983年竣工の14階建て。B棟は1988年竣工の7階建て。D棟は1989年竣工の13階建て。A・C棟は分譲、B・D棟は賃貸が中心で、4棟合わせて651戸が入居しています。
 エレベーターはA・C・D棟にロープ式が2台ずつ、B棟には油圧式が1台入っていました。まずA・C棟の4台をリニューアルし、時期を変えてB・D棟の3台をリニューアルしました。
 B棟の油圧エレベーターのリニューアルでは24日間も完全停止になるため、住人対応については東芝エレベータにもご協力いただきました。B・D棟は部屋のオーナーとは付き合いがありますが、賃貸でお住まいの方々とは交流がありません。リニューアルで不便をかけないよう特に配慮しました。
 またB棟には日常生活で車いすを必要とする住人がいるため、24日間も完全停止すると生活に支障が出ることを心配していました。D棟はエレベーターが2台あるので、基本的にはどちらか1台が動くことになっていますが、それでも3回は数時間の間エレベーターが同時に停止してしまいます。B・D棟では年間で250~300回もの引っ越しがあります。

山端 徹氏

■山端 徹氏
明石土山駅前スカイハイツ 団地管理組合法人 理事長

車いすごと運べる階段昇降機まで用意

 多くの不安に対応するため、東芝エレベータが階段昇降機を用意してくれました。これがあれば車いすごと階段の上り下りができます。また、警備会社の協力を得て、買い物の荷物などの運搬を手伝うスタッフを2名常駐させました。朝8時半から夕方5時半まで電話で予約すればいつでも駆けつけます。多い日には30件もの依頼がありました。
 D棟では2台が同時に止まったり、停止時間の変更があったりするときは、2週間前に全戸にチラシを入れて連絡しました。同時に進行していた外壁の大規模修繕も、担当する建設会社とより綿密に打ち合わせして事故を防ぎました。
 工事期間中に住人からのクレームは全くありませんでした。エレベーターのスピードと乗り心地が向上し、防災キャビネットを全エレベーターに配置してもらいました。新安全基準に適合した最新エレベーターなので住人も安心です。

エレベーター用防災キャビネット

■エレベーター用防災キャビネット
エレベーターの隅に合わせて三角形に作られた防災キャビネット。中には簡易トイレや飲料水など非常時に備えた物資が収納されている。

エレベーター・1階のりば

■エレベーター・1階のりば
エレベーターのリニューアルはマンション全体の大規模修繕工事と同時に行われ、エレベーターと同時に外壁なども再塗装した。

エレベーター・かご室

■エレベーター・かご室
両サイド壁面に車いす用操作盤が設けられ、どちらからかご室内に進入しても操作できるようになっている。

ここがポイント
安全、防犯、ランニングコストに配慮したリニューアル

651戸が入居する明石土山駅前スカイハイツは、敷地内やエレベーターのかご室内に26台もの防犯カメラを設置するなど防犯対策に力を入れています。
 住民の利便性をしっかりと考え、かご室内の車いす用操作パネルを左右両方に設置しています。片方の腕にまひなどの症状がある方の助けになるだけでなく、杖や荷物で片腕がふさがっている場合にもパネルの操作がしやすくなります。
 マンションの住み心地や資産価値の維持には管理組合が大きく関わります。今回のリニューアルでは新安全基準対応のエレベーターを導入し、安全性、防犯性、ランニングコストも向上させました。他の大規模修繕と同時に行いながら、苦情ひとつ出なかったのは管理組合が主導した事前準備と打ち合わせの賜物です。

メーカーの立場から

外壁の大規模修繕と同時進行する環境のなかで住人への配慮を徹底。油圧エレベーターのリニューアル工事中の停止期間を30日から24日に短縮した。

敷地やかご室内に26台の防犯カメラ

 明石土山駅前スカイハイツの管理組合は、資産価値の維持や防犯に対する意識が徹底されています。
 B棟は油圧エレベーターで消費電力も多いためリニューアルには賛成でしたが、車いすを利用されている方がいらっしゃったため、24日間の停止が問題となりました。
 住人の声を聞くために管理組合でアンケートを取り、車いす利用者にもあいさつにうかがいました。階段昇降機を導入し、荷物運搬の手伝いサービスを提供するアイデアにご了解をいただきました。

住人に負担をかけないことを最優先

 当初は油圧エレベーターの工事を完全停止30日間と見込んでいましたが、本体や意匠工事などで工期を調整して24日間まで短縮しました。
 住人の負担とならないことを最優先しながら約束した工期と日程を守り、結果として住人からのクレームなしで工事を完了しました。またエレベーター内に閉じ込められた際に活用できる備品類を納めたキャビネットをプレゼントし、全7台のエレベーターに置いていただきました。

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